看護部長あいさつ
副院長兼看護部長
認定看護管理者
h-MBA(医療ビジネス経営学修士)
佐伯久美
古河赤十字病院は昭和27年11月1日、日本赤十字社茨城県支部猿島診療所として設立され、70年以上にわたり、地域医療に携わってまいりました。当院の医療・看護活動に対する皆様の温かいご理解とご協力に感謝申し上げます。
2040年頃には高齢者人口がピークを迎えると言われています。今以上に看護の力が求められる中、その期待に応えるべく、新たに訪問看護ステーションを開設しました。皆様が、望む場所で、病気や健康問題と向き合いながらも、安心して自分らしくお過ごしになれるよう、体制を整備してまいります。
また、赤十字の重要な事業のひとつである災害救護活動では、発災直後から各自治体を含む関係機関と連携を図り、医療救護班やこころのケア班を被災地に派遣してまいりました。今後、新興感染症や南海トラフ地震が危惧される中、地域ならびに社会に求められる役割を実践できるよう、引き続き、研鑽に励んでまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
看護部理念・基本方針・教育方針
理念
思いやりのある看護を通して患者様との信頼関係を築きます
基本方針
1.責任ある安全な看護を提供します
2.患者さまに可能な限り、自立して生活できるように支援します
3.職業人として事故を振り返り、研鑽に励みます
4.講習事業を通して、地域の人々の健康で安全な生活を支援します
教育方針
1.赤十字の看護職員としての自覚を持ち、その責任と役割を遂行できる能力を育成する
2.看護の専門職業人として臨床看護実践能力を高め、キャリアに応じて指導・支援し、人間愛にもとづいた看護が実践できる能力を育成する
3.医療チームの一員としての役割を認識して、円滑な人間関係を築くことのできる能力を育成する
当院の看護部について
| 看護単位 | 7単位 病棟4単位(急性期一般3、地域包括ケア1) 外来3単位(外来、手術室、透析センター) |
| 看護配置 | 急性期一般入院料1(7対1) 地域包括ケア病棟入院料2(13対1) |
| 看護方式 | セル看護提供方式® (飯塚病院の商標登録です。) |
| 勤務体制 | 変則2交代制 |
認定看護師の紹介
「認定看護師」とは、日本看護協会の認定審査に合格し、ある特定分野において熟練した看護技術と知識を有した看護師のことです。
当院には、感染管理認定看護師、糖尿病看護認定看護師、緩和ケア認定看護師、皮膚・排泄ケア認定看護師、認知症看護認定看護師、摂食嚥下障害看護認定看護師が在籍しており、実践・指導・相談を通して質の高いケアを行います。
感染管理
感染管理認定看護師として、専門的知識と技術を活かして患者様、来院者、職員を感染から守り、安全な病院環境を整えるため、組織横断的に活動しています。
主な活動内容は、定期的なラウンド、職員への感染防止教育、感染症患者発生時の対応、感染対策マニュアル作成等です。感染対策実践チーム(ICT)や抗菌薬適正使用支援チーム(AST)、感染リンクスタッフと共に多職種一丸となって感染対策に取り組んでいます。
感染管理認定看護師
感染管理認定看護師
糖尿病看護
糖尿病は、日々の生活と深く関わりながら長く付き合っていく必要のある慢性疾患です。そのため、血糖値や検査データの管理だけでなく「その人らしい生活」を大切にしながら治療を続けていくことが重要です。
糖尿病看護認定看護師の使命は、専門的な知識と経験をもとに、食事・運動・薬物療法に関する支援はもちろんのこと、低血糖への不安、治療を続けることへの悩み、仕事や家庭との両立など、治療に伴うさまざまな困りごとについて、患者さん一人ひとりの生活背景や価値観に寄り添った看護を行うことです。
私は、入院中の糖尿病患者さんへのケアをはじめ、外来での療養相談やフットケアなど、入院から外来まで切れ目のない支援を行っています。また、医師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士など多職種と連携しながら、患者さんが安心して治療に取り組めるようサポートしています。
「無理なく続けられること」「納得して選択できること」を大切にしながら、患者さん自身が主体的に糖尿病と向き合えるよう支援していきます。糖尿病に関する不安や疑問がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
【糖尿病療養相談外来について】
糖尿病療養相談外来では、内分泌・糖尿病科の診療日に合わせて、医師の診察前に30分以上の時間を設け、個別にお話を伺っています。
診察前に気になっていることや不安を整理することで、安心して診察に臨んでいただくことができます。糖尿病療養相談外来をご希望の方は、診察時に担当医へお申し出ください。
緩和ケア
緩和ケア認定看護師
緩和ケア認定看護師の役割は、チームの連携をはかりながら窓口となり、患者さまが自分らしく生活していけるよう支えることだと考えております。そのために、患者さまやご家族とたくさんお話してお互いを理解し合い、必要な情報をお伝えし、相談しながら一緒に考えていくことを大切にしています。
医師、看護師をはじめとする多職種の医療従事者がチームを組み、お互いの専門性を発揮し、緊密に連携しながら治療やケアを行っていきます。チームの中心は「患者さま」「ご家族」です。どうぞ一人で悩まず、まずはご相談ください。
皮膚・排泄ケア
皮膚・排泄ケア認定看護師とは、褥瘡(床ずれ)や怪我などの創傷ケアとストーマ(人工肛門)・失禁など排泄に伴って生じる皮膚トラブルに対し、皮膚の健康を回復させるために、専門的な知識や技術を用いて実践していく看護師です。毎週月曜日に褥瘡対策委員のメンバーと共に褥瘡回診を実施し、患者さまの状況に合わせたマットレスやクッションを選択し、褥瘡を予防するための対策を行っております。
排泄に関しては、他人に知られたくないとの思いから、ケアの方法がわからずにお一人で悩んでいる方も大勢いらっしゃると思います。患者さまが快適な生活が送れるよう、医師や多職種と連携し、相談しやすい環境づくりを目指しております。
認知症看護
認知症看護認定看護師の役割は、認知症を持つ方の意思を尊重し、安心で安全な療養環境を調整すること、行動心理症状(BPSD)を悪化させる要因・誘因に働きかけ、予防と緩和をすることです。
認知症を持つ患者さまが安心して安全に治療を受け、穏やかに療養生活が過ごせるよう、院内で勉強会を行い、認知症に関する知識を伝えています。また、週1回、多職種と院内ラウンドとカンファレンスを行い、病棟スタッフと情報共有をしながら、症状やケアに関する相談に対応しともに考え、患者さまやご家族を支援しています。
私は認知症看護認定看護師に加えて特定行為研修を修了しています。医師的視点と看護的視点の両方を持ち、認知症を持つ患者さまが安心して治療を受けられるように環境を調整します。また、認知症を持つ患者さまの術後の疼痛管理ができるよう評価し、せん妄とBPSD予防・発症後の対応に努めてまいりたいと思います。
摂食嚥下障害看護
摂食嚥下障害看護認定看護師は摂食嚥下障害のある患者さまとご家族さまに、食事に関する支援をします。
食事は生命維持に欠かせない行為であるとともに、人生の大きな楽しみのひとつと言えます。その楽しみでもある食事を安全に行っていただくために、栄養状態や口腔内環境の確認、食事をとるために起こるリスク予測や予防を行い、「楽しく」「おいしく」食事がとれるように支援いたします。
病棟スタッフと情報共有を行い、院内NST(栄養サポートチーム)に所属し、多職種で協働し、多くの知識を持ち寄り患者さまの希望に添えるようにします。
呼吸器疾患
肺の病気により自宅での酸素吸入が必要な方のお宅へ伺い、充実した自宅療養が送れるように環境調整のお手伝いをします。酸素を使用しながらでも、患者さま、ご家族のやりたいこと、叶えたい希望などを少しでも実現できるように協力させていただきます。
他にも痰が絡んで出しにくい、少し動くとすぐに息が上がってしまうなど、呼吸に関するご相談・お困りのことがありましたらお声がけください。
特定行為看護師・診療看護師の紹介
特定行為研修を受けた看護師が患者さまの状態を見極めることで、タイムリーな対応が可能になります。また、患者さまやご家族の立場に立ったわかりやすい説明ができ、「治療」と「生活」の両面からの支援の促進に貢献します。
特定行為は、診療の補助であり、看護師が手順書により行う場合には、実践的な理解力、思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされる21区分38行為です。医師が作成した手順書に従い、病状の範囲内で看護師が診療の補助を行います。
当院の特定行為看護師
大山
2021年9月に術中麻酔管理領域の研修を終了し、2022年9月に20区分37行為の特定行為研修を終了しました。研修終了後は、医師の協力もあり、臨床で様々な経験を積ませていただいております。
全区分で得た知識と技術を活かすことで患者様の様々な状態にタイムリーに対応することができ、重症化の予防や適切な医療の提供に繋がっていると感じています。現在は、専門性を高めるために麻酔科特定看護師として麻酔科医と協働し、麻酔管理業務や術前外来、術後疼痛管理ラウンド、術後麻酔科回診など行っています。その他にも週1回の活動日には、組織を横断的に動き、外来や病棟看護師より相談のあった患者の診察を行い、特定行為を実施しつつ医師へ引き継ぎを行っております。
今後も自己研鑽に励み、麻酔看護の質の向上及び、周術期看護の質の向上を目指し精進してきたいと思います。
高橋
私は2022年10月に外科術後病棟管理領域パッケージと脱水症状に対する輸液による補正(計12区分16行為)の特定行為研修を終了しました。外科病棟に所属し、周手術期の患者さまの術後ドレーン管理、術後疼痛管理、輸液・栄養の管理、PICC挿入などが主な活動です。
看護師の視点のみならず医師の視点からも患者さまを理解するために、医師の回診に同行し情報共有するよう心がけています。また、自部署での周手術期管理のみではなく他病棟への特定行為の支援も行い横断的に活動しています。患者さまの状態を判断してタイムリーに特定行為を実施することで、より質の高い医療・看護が実践できていると日々感じています。患者さまを考える医師の視点、看護師の視点の共有を大切にし、今後も活動していきたいと思います。
栗山
現在、内科病棟(4B病棟)勤務中です。特定行為の区分としては、患者様の呼吸を管理ができる行為を中心に取得しております。医師の視点を持ち、看護師がタイムリーに判断・処置を行うことで、息苦しさによる不安がなく入院生活が送れる様に関わりたいと考えています。また、看護師の視点も持ち合わせているので、「息苦しさが少なく生活を送りたい」などの相談も受けます。
呼吸器疾患のせいで趣味や生きがいをあきらめるのではなく、皆様が生活を有意義に送れる様に一緒に考えていきたいと思います。
苅田
緩和ケア認定看護師として、当院の緩和ケア対象患者さまやご家族に介入しています。
緩和ケア対象の患者さまは、食欲不振から脱水や低栄養になりやすく、多くのストレスを抱えることで不安にも陥りやすいです。また、症状の進行によっては、妄想や興奮といった意識の変化が生じることもあります。それは患者さまにとって苦痛であり、支えるご家族の苦痛にもつながります。そこで、少しでも力になれる方法として、表に記載した特定行為について研修を終了しました。
特定行為は診療の補助であり、医師が作成した手順者に従い看護師が実施する行為です。患者さまやご家族のそばでお話を聞かせていただける緩和ケア認定看護師だからこそ、患者さまやご家族の意向を確認し、タイムリーな対応が可能になると思っています。
これからも、緩和ケア対象の患者さまやご家族に寄り添い、大切な時間の過ごし方を共に考えたいと思っています。
大和田
私は「精神及び神経症状に係る薬剤投与関連」の区分を修了しました。現在、認知症看護を専門として、入院中の患者さまと関わっています。
高齢社会に伴い、ご高齢の患者さまが入院することも多く、認知症の患者さまや、入院後に入院環境の変化や原疾患の影響によって、一時的な混乱・興奮(せん妄)が現れてしまう患者さまと関わる機会も多くあります。せん妄を発症してしまうと、入院生活や治療で苦痛や困難を要する場合もあります。そのため、特定行為として医師の専門的な視点と看護的視点を持ち合わせて、患者さまが安心して治療を受けられるように、せん妄の予防から発症後の対応を行っていけるように努めていきたいと思います。
セル看護推進研究会 第1回関東地方会について
第1回セル看護推進研究会を終えて
令和7年11月16日、日本赤十字看護大学さいたま看護学部CoCoRoホールを会場に、第1回セル看護推進研究会関東地方会を開催しました。全国から213名の方々にご参集いただき、成功裏に終えることができました。同じ悩みを持つ者が一堂に会することの大切さを実感しました。これもひとえに、皆さまのご支援の賜物と、心より感謝申し上げます。
今回、関東地方会を開催できたことで、九州、北陸、北海道、関東と4地方でセル看護推進研究会地方会を設立できたことになり、大変うれしく感じています。各地方会とともに、今後セル看護提供方式を利用した看護をさらに推進できるよう、皆さまと取り組んで参りたいと思います。
次年度も、皆さまとお会いできることを楽しみにしています。
セル看護推進研究会 関東地方会会長 佐伯久美